公開 2008-11-28 23:32 投稿者 mafactory
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WILLCOM用外部アンテナ スリーブアアンテナ(インタフェースコイル付き)の制作

前回は23段コーリニアアンテナの制作とその効果を報告しましたが、

今回は簡易アンテナ(スリーブアンテナ)について報告します。

 

アンテナ for PHS/WILLCOMのパフォーマンスを極限まで引き出すツール/WILLCOM用外部アンテナの製作

のページの右端にノースリーブアンテナの制作リンクがあったので覗いてみると、

非常に簡単な方法でWILLCOM用の外部アンテナを作ることができるとわかり、今回のチャレンジとなりました。

 

■材料と工具

・材料

1. 75Ω同軸ケーブル   数m (S-4C-FB)
2. Φ0.8程度の銅線 13cm (S-4C-FBから切り出し)
3. ハンダ
4. 塩ビパイプ Φ20 30〜50cm レドームとして使用
5. レドームの上下栓 2コ
6. つり下げ用のワイヤー 1本
7. つり下げ用フック 1コ
8. ビニールテープ 少々
9. 誘電体 プチプチシート 少々 

1および3、4については、ホームセンターで購入しました。

同軸ケーブルについては10(m)で¥1,080でした。

塩ビパイプは前回の23段コーリニアアンテナで余ったものを利用しています。

5〜7は100円ショップ(ダイソー)で購入しました。

 

パイプ用の滑り止めですね。

サイズはΦ24ですがΦ20の塩ビパイプにぴったり合いました。

しかも4コ入りなんです。

基本的に室内用のアンテナなので、防水対策はしません。

よって、ゴム用のボンド等は必要なしです。

 

ネジ式ワイヤー。これは1本入りです。

 

吸盤フック2コ入りです。

今回はダイソー様様です。原材料費が安くすみました。

 

 

・工具

1. ノギス(最小読取値:0.05mm)
2. ケーブルカッター
3, カッターナイフ(大型のもの)
4, ハンドドリル(つり下げワイヤーの穴用)
5. ハンダごて(出力:100W程度)
6. 巻尺

4のハンドドリルですが、これもダイソーで購入しました。

これはあたり商品です。100円ですが、

塩ビパイプにも簡単に穴をあけることができます。

 

材料と工具が揃ったので早速制作します。

約40分程度で作ることができます。

 

■アンテナのパーツ

エレメントと引き込みケーブルは一体ですので、

ラジアル            1コ
インターフェースコイル   1コ

となります。

 

 

■パーツのサイズ計算とアンテナの制作

ノースリーブアンテナの制作データページから、最も有効なエレメント長を10(cm)とします。

10(cm)を1λ’と仮定してS-4C-FBの短縮率を計算します。

 

・波長

1λ=300/1900(MHz)=0.1579(m)

・短縮率

1λ’/1λ=0.0100(m)/0.1579(m)=0.63=63(%)

妥当な数値なのでこれをS-4C-FBの短縮率とします。

 

k1=0.63 (S-4C-FB)

k2=0.97 (銅線)

 

[エレメント]

外部被覆を10(cm)切り取ります。

 

網線にハンダ代5(mm)を残してその他の網線を切り取ります。

エレメント部はこれで終わりです。

 

[ラジアル]

ケーブル反対側から約13(cm)切り出し、網線のみを取りだします。

 

取りだした網線をエレメントに差し込み、ハンダ代にはんだを流し込みます。

ラジアルが10(cm)になるようにビニールテープで固定します。

また、余った芯線(銅線)はインタフェースコイル用に使用します。

 

これでアンテナ部が完成しました。簡単でしょ?

 

[レドーム]

余った塩ビパイプを切り出します。今回は58(cm)にしました。

 

 

[つり下げ用ワイヤー取り付け]

アンテナ上部にゴム栓を取り付けます。

そして、ゴム栓の少し下にハンドドリルで穴を開けます。

 

つり下げ用ワイヤーを取り付けた様子。なかなかイイ感じでしょ?

 

[アンテナの格納]

アンテナ部をレドームに格納します。

その前に、アンテナ部にゴム栓を通しておきます。

 

アンテナ部を包み込みできるようにプチプチシートをカットします。

 

プチプチシートでアンテナ部を包み込むように巻いていきます。

 

レドームに格納します。

 

ゴム栓をきっちり取り付ければアンテナ部の完成です。

 

[インタフェースコイル]

アンテナ for PHS/WILLCOMのパフォーマンスを極限まで引き出すツール/WILLCOM用外部アンテナの製作

さんのページから、ケーブル制作を参考にします。

 

同軸部分の長さ(A)を25(mm)として計算します。

A/k1+B/k2=1λ

なので、

0.025/0.63+B/0.97=0.1579

B/0.97=0.1579−0.0397=0.1182

従って、

B=0.1182×0.97=0.1147(m)=114.7(mm)

となります。

網線ハンダ代・・5(mm)

芯線ハンダ代・・2(mm)

 

ここで引き込み線の長さを決定してケーブルを切断しますが、

今回は3(m)としました。

 

 

ケーブル先端は、ハンダ代(5mm)を加えた長さで外部被覆を取り除きます。

 

ラジアル用として切り落とした同軸ケーブルから芯線のみを取りだします。

インタフェースコイルの銅線はハンダ代を加えた長さで切断します。

 

コイル状にしてハンダ付けします。

 

 

これでWILLCOM用の簡易外部アンテナ(スリーブアンテナ)が完成しました。

非常に簡単に制作することができました。

電波測定するために、自宅の東側出窓の天上に吸盤フックを取り付け、

簡易アンテナをつり下げてみました。

フックはなんでもいいのですが、出張等で役に立つと思いこの吸盤フックにしました。

窓にも取付可能ですし。。。

 

 

■アンテナ台の制作

今回も測定し易いようにアンテナ台を制作しました。

またまた廃品利用です。メディア10枚用のスピンドルケースを改造しました。

滑り止めとしてビニールテープを数枚重ねて張り合わせてあります。

 

WILLCOM 03で測定の様子。バッテリーは標準バッテリーを搭載しています。

 

ちなみに、大容量バッテリー対応のアンテナ台も作りました。

 

 

3m版 WILLCOM用 簡易外部アンテナ(スリーブアンテナ)の全景です。

6m版 WILLCOM用 簡易外部アンテナ(スリーブアンテナ)の全景です。

 

結局、余った材料で、2本の簡易アンテナができてしまいました。

 

 

次回は、さまざまな条件で測定した結果を踏まえて、

これまで制作した全てのアンテナを評価します。

 

ではでは。。。

 

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コメント

みっしぃー said:

素晴らしい!ほしあなぁ!

8月 19, 2011 17:52
なる said:

大変参考になりました

自分もトライしてみようと思います

1月 5, 2012 11:26
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